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最上級I LIKE YOU


最上級I LIKE YOU

「何見てるの?」
「これ大学の頃の写真さ。この頃遊んでばかりいたなあ」
「この人誰?」
「大学の頃のともだち。俺、この人に平松愛理を教わったんだよ、カラオケで。」
「へえ」
「この頃いろいろあったなあ」
「最上級 I LIKE YOUの人?」
「そう。5年先の今日に、10年後の明日に、だけど
もう18年経ったけど、なんにも起こらなかったな。あの曲には悩まされたけど。」
「歌は綺麗なアルバムよ。時に勇気つけられ、時に泣いたりするけど、現実ではないから」
「そうだね」

私は40歳。妻に出逢い、もうすぐ4歳の娘がいる。
20歳の時、ある女性を好きになり、告白した。
「親友でいたかったのに!」とそっけなくいわれ、
午後の教室の一番後ろで泣いていた。
窓の外では、その振った女性が大声で泣いている。
その女性の友達に慰められながら。
それを見て、ほんとうに親友でいたかったのかなと思ったりもした。

当時ラジオで、平松愛理さんの「レディオポップスケッチ」という番組があった
1995年7月、平松はラジオで「七夕の願い」大募集と呼び掛けていた。
私はそれにちょっとかけてみようと思い、ハガキ。当時、ハガキだった、送ってみた。
詩を送ってみたのだけど、抽象詩だったので、平松は理解できなかったらしく
「ちゃんと送ってくださいね」みたいな文言あったので、自分の事だと勝手に思い
状況をまたハガキでだした。
特にハガキは読まれなかったので、しばらく、ラジオ聴かずにそのまますごしていた。

だが、7月に送った内容に対する、答えともいえる、
「最上級 I LIKE YOU」が95年の10月に高橋由美子さん名義で
(ぐっぴー)といったな、リリースされていた。平松の楽曲だった。

その歌詞、私の恋とぴったりあっていたが、歌詞の気持ちがわからなかった。
プライド傷ついたわけじゃない、ただ単純に好きだった。

5年先、10年先なんて待ってらんない。今、恋愛したい。
そして、96年3月、私は行動に出た。
彼女の家からそんなに遠くない公園で、「いまからここの公園で待っているから来て」
それをやった。
仕事じゃない夜勤をはじめてやった。逆に男性から誘いの言葉もらったぐらいだ。
無意味に公園、ぶらぶらしてるから。
で、改めて、最上級I LIKE YOU聴いた。やっぱりわからない。
平松ファンはずっと、やってはいたが、96年から1年間はラジオ聴かなかった。

「今でも好きなの?その女性?」
「いや、実は彼女の性格あまりしらない。男性経験が少ない元気な女性ぐらい。
恋に恋して、結局内面はあまり見ていなかったかもしれない」
「どうやってファンに戻ったの?」
「平松愛理さんに渡そうと思った。自分が思った、最上級I LIKE YOUを。」
98年6月にそう決断をして、BAY FMのTO BE YOUR STYLEに
FAXで大量に送った。で、ファンに戻った。
ファンであったが、そこに至るまで3年かかった。
その時期は曲はがんがん聴いていたが、平松のラジオを聴こうとはしなかった。

「今、どう思うの?最上級I LIKE YOU」
「青春の1ページ」
「何それ?」
「心の中で、5年先の今日、10年先の明日に笑っている、過去の自分を
アルバムに貼ってある感じだな。
恋愛感情はさらさらないけど、まあ元気でやっているでしょ。
それでいいと思うよ。本音はどうでもいいかな。
歌詞は歌詞さ、現実じゃない」
「それでいいと思う、それがいいと思う」

「平松さんは、自分に向けた曲とはいってない、そう言われたことがない、それが救い」
「それでいいんじゃない?」

END。